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ラボ分析計

ガスクロマトグラフ分析装置の基礎

<概要>

気体の成分を分離分析する装置です。気化出来る物質でないと分析出来ません。しかし沸点の差によって分離しやすいアルコール、炭化水素、脂肪酸などの物質郡において高い分解性能と感度を持ち、醸造、香料、環境分析、油脂、石油化学等の分野で用いられます。一般に分子量が高いほど沸点が上昇するので比較的分子量が小さいものの分析に使われます。

<用途>

分野 分析対象試料 分析対象例
環境 大気中の有害物質 SO、NOx、ハロアルカン等
石油化学 石油 石油の種類の判定
不純物の測定
食品工業 食品 においの解析・有効成分の分析・管理
医薬品(製薬) 医薬品原料 医薬品の主成分・不純物測定

ガスクロ原理図

<GCの構造>

 試料導入部、カラム、検出器の3パーツが主要なパーツです。移動相は気体で、主にヘリウム、水素、窒素を用います。GCは大きく、試料導入部、カラム恒温槽、検出器の3つの部分に分けられます。

試料導入部

 気体は液体と比べ、圧力等で体積が変化しやすいため、一定量の注入が比較的難しいため、試料の導入を手動ではなく機器で制御する事で再現性に大きく上昇させる事が出来ます。一定の量を一瞬でカラムに導入できるほど、クロマトグラムはシャープなものが得られます。また導入部で温度を制御する事で分析の妨害する物質を除去するなど、分析したい物質を濃縮する機能を持ったものもあります。                                  

カラム恒温槽

極性や分子のサイズ等の物性を利用して試料の分離を行います。カラムや物性は温度による変化を受けやすいのでカラムは恒温槽にセットされています。アジレント社製のカラムだけで100を超える種類があります。

GCの検出器
水素炎イオン検出器(FID)

炭化水素に対して高い感度をもつ、汎用的な検出器。水素炎で分析対象物をイオン化させ、プラズマイオンを検知します。一般的な有機物に対して高い感度を持ちますが、CH4やCO2、HCHO等の小分子は検知できません。

熱伝導度型検出器(TCD)

ホイトストンブリッジを利用した検出器で、カラムで分離されたガスが抵抗に当たる際の物質の熱伝導度の違いによる、温度による抵抗値の変化を検知します。サンプルを非破壊で検出できます。安価でもあり、そのため他の検出器と併用する事も多いです。

炎光光度検出器(FPD)

カラムで分離された試料に、水素還元炎を当て、燃焼する際に出る特定の光を検出する検出器です。硫黄化合物とリン化合物は水素炎に対して特定の波長の光を出して燃焼するため、硫黄化合物とリン化合物に対して高い選択性と感度を持ちます。

電子捕獲型検出器(ECD)

β線源からのキャリヤーガス(主に窒素)にβ線を照射する事で生じる電子に電位を掛ける事で生じる電流を計測します。特定の物質は生じた電子を吸収するため、電流地が減少します。ハロゲン化合物やニトロ化合物(PCBやダイオキシン)に対して高い選択性と感度があります。しかしβ線源は放射性物質のため、管理や手続き等に手間が掛かります。

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